乳腺外来について
ドクターランド幕張の乳腺外科では、しこり、痛み、分泌などの乳房に関するさまざまな症状に対して診療を行います。
女性の乳房は生涯を通して変化し続け、その変化は年齢、ホルモン剤、生理周期、妊娠、授乳、閉経などに関係しています。乳房がごつごつとしこりのように触れてもすべてが異常とはいえません。生理前に乳房が張るように感じることはよくあります。
したがって、このように変化のある自分の乳房を日頃から自己検診しておくことは正常の状態を把握しておく意味でも重要です。普段の状態を知って初めてがんの症状に気づくことが可能となるのです。日本人女性で最も多いがんは乳がんであり近年増加傾向にあるため、女性は必ず医師による定期的な診断を受けておくほうが安心です。また、ごくまれに男性も乳房の違和感を感じることがあります。
自己検診をおこない、もしも異常を感じたときにはためらわず乳腺外科を受診して下さい。
診療日について
第2.4週 水曜日午後 順天堂大学浦安病院より非常勤医師
15:00~18:30 (18:00受付終了)
第3週 金曜日午前 原 華保里 医師
9:30~13:30(13:00受付終了)
第1.3.5週 日曜日 泉 純子 医師
9:30~18:30 (18:00受付終了)
・予約制となります。
お電話での問合せ ℡043-351-8555
またはネット予約をご利用ください。
・乳がん検診をご希望の方は事前にご予約をお取りください。
女性専用待合室
当院ではプライバシーを配慮し、女性専用待合室を院内の一番奥に設けております。周囲に気をつかうことなく安心してお待ちいただけます。
乳腺外来におけるよくある症状
- 乳房に「しこり」がある
- 腕をあげたときに、首やわきの下にしこり、腫れがある
- 乳房にひきつれ、くぼみがある
- 乳房に痛みがある
- 乳房の皮膚に赤みや変色がみられる
- 乳房が熱を持つ
- 左右の乳首の位置がずれている
- 乳首が陥没している
- 乳頭がただれている
- 乳頭が出血、湿疹、分泌液(レンガ色)が出る
- 乳腺には良性疾患も多く存在します。とても小さい「しこり」などもあり自分で触っただけでは判断できないことも多い為、違和感、気になる点がございましたら医師にご相談ください。
主な乳腺の疾患
乳がん
使用イラスト
(c)フリーメディカルイラスト図鑑
乳がんとは「乳腺」から発生する癌です。
乳がんは、他のがん同様に細胞の遺伝子異常の蓄積によって発生することが分かっています。また、発生・進展ともにホルモンに依存している点が乳がんの特徴です。大人の女性の乳房は、乳頭を中心に乳腺が放射状に15~20個並んでいます。
それぞれの乳腺は小葉に分かれ、小葉は乳管という管(くだ)でつながっています。
乳がんの約90%はこの乳管から発生し、乳管がんと呼ばれます。
小葉から発生する乳がんが約5~10%あり、小葉がんと呼ばれます。
乳腺症
30~40歳代の女性に多く、閉経後には自然に緩和される傾向にあります。乳房の表面がデコボコしたしこりを触れ、また痛みを伴うことも多く、月経前に症状が強くなることが特徴です。まれに乳頭からの分泌物(透明、ミルク様など)もみられることがあります。触診のみでは乳がんとの鑑別が難しいため超音波検査、マンモグラフィ検査で確認が必要です。
線維腺腫
線維成分と腺組織が伴に増殖する良性腫瘍です。思春期~30歳くらいの若い年代の女性に後発します。しこりの境界ははっきりしてよく動き、表面も滑らかです。痛みを伴うことはなく、あまり大きくなりません。ほとんどががんとの区別をつけられ、線維腺腫が乳がんに発展することもあまりありませんが、時には増大することもあり、場合によってはしこりを摘出したり針を刺して細胞の組織の検査を行うことがあります。
乳管内乳頭腫
乳頭近くの主乳管に発生することが多い乳頭状の良性腫瘍です。40歳前後の女性に好発し、乳頭異常分泌(四性)を時に認め、しこりはほとんど認めない事が多いです。分泌細胞診や画像検査などで悪性かどうか鑑別が必要になります。
葉状腫瘍
通常、線維上皮腫瘍より大きくなることが多く、悪性化する可能性のある腫瘍です。ただし、画像検査で線維腺腫とよく似ていて、鑑別が難しい場合があります。葉状腫瘍が疑われる場合は組織検査が必要となり、診断された場合、摘出生検が必要です。また手術後も再発をきたすことがあり定期的に検査が必要です。
乳腺炎
乳腺炎とは、乳腺に炎症や細菌感染を起こし、赤く腫れたり痛みや熱感を伴う状態です。授乳期におこる授乳期感染症と、授乳と関係のない時期に発症する非授乳性感染症に分けられます。悪化すると膿瘍を形成し皮膚の切開が必要となる場合もあります。喫煙との関与が強く疑われていますので、喫煙している方はぜひ禁煙することをお勧めします。
Mondor病(モンドール病)
皮下浅在静脈内の血栓性静脈炎で、まれに乳房内に認め痛みのある索状物として触れることがあります。多くは原因不明でほとんどが2~3週間で自然消退します。
女性化乳房
男性に乳線が発達する病気です。生理反応でホルモンバランスが不安定な思春期や高齢の方に発生することが多い他、様々な基礎疾患(肝機能障害、糖尿病、睾丸腫瘍など)や内服の副作用としておこる事があります。基本的に治療はなく、基礎疾患の治療や内服の変更などを行うなどして経過を見ます。
検査について
視・触診
専門の医師による検査の基本です。注意深く乳房を触れることにより、しこりの有無などを調べます。
マンモグラフィ
乳房のレントゲン検査で、専用の装置を使います。石灰化病変や視・触診では分からない小さなしこり画像で捉える事が出来ます。乳がんの早期発見のために欠かすことの出来ない検査の1つです。
- マンモグラフィ検査は乳房を圧迫しますのでペースメーカー装着中の方、豊胸手術を受けられている方は実施することができません。
- 胸部に手術を受けたことがある方は念のため主治医にご確認のうえお受けください。
- また、授乳中の方も検査は行えません。
乳線超音波検査
乳房に超音波をあて、反射波で画像を写し出します。しこりの摘出に優れ、被曝がないため、妊娠中・授乳中でも検査可能です。
穿刺吸引細胞診(せんしきゅういんさいぼうしん)
しこりがみられたりなんらかの異常があった場合、この一部を注射器で吸引してがん細胞の有無について調べる検査です。数日で結果がわかります。
乳がん検診(自由診療)
乳がんの可能性がある「石灰化」を発見するマンモグラフィ検査と、乳がんの可能性がある「しこり」を発見する乳腺超音波検査の両方を行ってこそ、必要十分な乳がん検診と当院は考えております。
自費乳がん検診料金
HP価格 ¥10,000(税込) (¥14,250相当)
HP価格 ¥7,000(税込) (¥11,800相当)
診察、検診にあたってのご留意事項
マンモグラフィ検査の行えない患者様
ペースメーカー、シャント、ポート、豊胸手術等、胸部において人工物挿入がある方
服装
上半身の検査が主となりますので、ワンピース、オーバーオール等のお召し物は避けてください。
お子様連れについて
保護者の方が検査中に、お子様を連れての検査室入室は難しく、また保育を行う有資格スタッフや専用スペースの機能は持ち合わせておりませんので、お子様を連れての受診はご遠慮くださいますようお願い申し上げます。
どうしてもお連れしなければならない場合、ドクターランド幕張が嘱託医のイオンゆめみらい保育園が御座いますので、 一時保育等のご利用をご検討ください。 URL:
https://makuharishintoshin-aeonmall.com/special/lists/nurseryschool/
ご妊娠中、授乳中の方で診察をご希望の方(症状のある方)
発熱、しこり、痛み等のご症状で受診される方の多くは、乳腺炎と診断されることも多い為、まずはかかりつけの産婦人科や助産師へ一度相談されることを推奨いたします。その際、おっぱいマッサージ指導もご相談ください。
産婦人科や助産師にかかり、経過をみても、しこりや痛みが持続する場合は、乳腺外科の受診をご検討くだされば幸いです。
また、マンモグラフィ検査に関しましては医師とよくご相談の上、撮影可否を判断します。
乳中の方で検診をご希望の方
検診におけるエコー検査は可能ですが、授乳中の方のマンモグラフィ検査は判定に影響がある場合がございますので、お受けしておりません。予めご了承ください。